株式会社スリーアール
10:00~18:00
水曜日
2019年06月27日
ブログ

不動産売買 境界越境にご注意ください

不動産の売買では「土地の境界の明示」が必要となります。

売買契約締結後に現況測量をした時に、越境が判明するということはよくあることですがその内容によって大変な事になってしまいますので早めの調査が必要です。

先日実際にあった事例をご紹介致します。

当社でお預かりした土地売却案件での事例

今年の1月頃に売買契約を締結した案件でした。

土地2筆をお持ちの売主様で、左の土地に倉庫、右の土地にアパートが建っている土地です。左の倉庫がある部分のみ売却したいとのことで当社にて媒介依頼をいただき、販売活動をさせていただき、無事お申込み、契約締結へと進むこととなりました。

積雪時期の為、測量は雪解け後に実施の約束

1月という時期もあり、現地はもっさりと雪が積もっています。もちろん境界標を探し出すのは不可能な状態。

買主様にも事情を説明し、雪解け後、更に現地の倉庫を貸借していたため、入居者が退去したのちに確定測量を実施してお引渡しするという内容で売買契約を締結しました。

ここまでは至って普通の流れでした。

雪解け後現地調査を実施

雪解け後、私が現地を確認したところ、土地の境界標が5箇所のうち1箇所しかない状態ということが判明しました。売主様に早めに土地家屋調査士の先生に依頼して現況測量図を作成してもらい、境界標の埋設まで実施しましょうとお話をしたところ、売主様が「自分で現地を調査してからでも良いかな?」とおっしゃるので「では確認いただいて、境界標がないのを納得してもらってから依頼しましょう」ということになりました。

売主様へのヒアリング 越境事実認識はなし

「隣のアパートがかなりギリギリに建っているように感じるのですが、越境はしていないですよね?」と確認をしたところ、土地と建物を購入した時にはそういう話はなかったので大丈夫だよとのこと。

買主様へその旨お伝えし、結果的境界標はやはりなかったため土地家屋調査士の先生に正式に依頼して現況測量図を作成してもらうことになりました。

境界標がほぼ欠損しているため、素人目線では正直判断がつかない状態でした・・

衝撃の連絡 越境の事実あり

「大変です、隣のアパートが越境しています!」

とのご報告。正直ゾッとしました。

出来上がった測量図を確認したところ、土地の奥から間口にかけて三角形に建物が越境していることがわかりました。面積にして約2坪程でしょうか?

売主様へご報告すると「そんな・・・買った時には何も言われなかったのに」

お話を伺うと、どうやらこちらの土地建物は個人間売買で購入をしたということで、売買契約書以外には特に資料がなく、当時の測量、境界標の明示、一切の資料がないものでした。

昔からお付き合いのある売主様(賃貸物件オーナー様)でしたので私も購入時の話は事細かにお話を伺っておらず、失敗したと感じました。

買主様、建設メーカー様と打合せ

まずは謝罪をし、現在の状況と売主様のご意向をお伝えさせていただき、買主様の要望を伺い売買条件を調整することとなりました。

売主様は越境している部分を分筆してその分価格も値下げする。

買主様はアパートを解体して通常の面積で販売をして欲しい。

との主張となりました。

一旦はアパートを解体して通常の面積で取引する事で承諾をされましたが、アパート住民の契約もあり、様々な理由が絡み合ってそれもできないとのこととなり、結果としては買主様が譲歩していただけることになり、分筆登記をして減少した面積の分、若干のご迷惑料という形で売主様がお値引きをさせていただくことで合意いただき、再契約という運びとなりました。

いつかアパートを取り壊すときに、分筆した土地を購入させてくださいと買主様がおっしゃっており、とてもありがたい話でまとまりました。

その後は土地家屋調査士の先生が迅速に動いてくれたおかげでなんとか決済日程にも間にあい、先日無事お引渡しが完了致しました。

境界調査の重要性

今回のケースでは買主様、建設メーカー様の協力のおかげで事なきを得ましたが、非常に大きな訴訟問題になりえない状態でございました。

引渡前に発覚したとはいえ、引渡日も近く、また買主様の建築工事のスケジュールもありますので全ての意思決定や行動に時間的余裕がなく、まとまるまで心落ち着かない日々を過ごしたのです。

今回の経験で、売主様は「次からは記憶とかは無視して必ず言われたらすぐ測量をします」とおっしゃっていました。他にも当社にご依頼いただいて売却予定の案件があるので次からは先に測量をちゃんとやりましょうねと打合せをして、ご納得頂けました。

結論:測量は早めにするべきです

現況測量や確定測量は費用がかかるものなので売主様が積極的にやりたがらないのが実情です。誰もが知っている大手の不動産会社さんの物件を仲介させていただいた時でも、契約後に測量をして、隣地の越境がありました、覚書で良いでしょうか?と悩む日数がない状態で言われたことも数回あります。

現況測量でも3-5万円、確定測量となると20万円以上の費用がかかるのが相場です。
 やはりどの売主様も契約が決まってから、売れてからお金を払いたいという思いがあるのは事実です。

ですが、できることならば媒介契約を締結し、募集販売をする前に「現況測量」までは行うことをオススメ致します。(調査士の先生も本当のその方が間違いないと仰っていました。

今後は売主様に早めの測量の承諾をいただけるようにアナウスをしていこうと思います。

これから不動産の売却をされる方は早めに境界調査を行いましょう。

境界標がすべてあれば、ある程度正確に越境があるかどうか自身で調べることも可能です。

この記事を書いた人
野村 龍平 ノムラ リュウヘイ
野村 龍平
不動産業界において、賃貸仲介、物件管理、売買仲介、リフォームとメインとなる業務の全てを経験してまいりました。 なにか一つに特化することも大事ですが、不動産業は「賃貸・売買・管理」の全てがつながっており、全てを経験しなくては真のプロになれないものと考えております。 不動産業を相対的に学んだことで他社にはできないアプローチ、ご提案ができることが私の強みであります。 また物件管理業務におきましては自身が賃貸物件を保有する大家として経験したこと、勉強したことを管理物件のオーナー様へ情報発信するよう日々心がけております。 自信の経験を活かし、お客様皆様に満足できる不動産取引をお約束致します。
arrow_upward